中国語がひとかけらもわからない管理人が、中国語オンリーの京东 (Jingdong、通称JD) で、発売日にOneplus 11を予約注文・注文したので、今後に続く人のために思いつく限りのことを書いてみたいと思います。
AliExpressは色々無理だった
なぜOneplus 11を購入する気になったのかは気が向いたら別稿で書きますので、そこは割愛します (一言で言えば、3年前からOneplus 7Tを使っていてとても気に入っているから)。管理人はAliExpressでは比較的よくお買い物をするので、今回もまず最初にAliExpressをチェックしました。Oneplusの公式ショップもありますしね。
AliExpressのOneplus公式ショップでのOneplus 11の発表会直後の設定価格は、メーカー発表の定価が3,999人民元 (1人民元 = 19.2円、約76,780円) であるにも関わらず、$699 ($1 =132.2円、約92,407円) でした (レートは1/4のGoogle Finance掲載レート、価格は12GB / 256GBの最小構成価格)。定価を考えると、いくらなんでも高すぎます。
そして発表数日後、なぜかOneplus公式サイトからOneplus 11が姿を消します。本稿を執筆している2023/1/9 13:00現在でも非掲載のままです。現時点ではOneplus 11は中国市場向けの製品のみなので (グローバル版は2月に販売開始予定)、海外顧客向けのAliExpressに載せるのは相応しくないと、判断されたのでしょうか。
ちなみに、同じくアリババが運営する中国国内向けECサイトであるのTaobaoの公式ショップでは販売されています。
Taobaoでの購入も考えましたが、情報 (経験談) が少なくなかなかハードルが高そうだったので、今回は見送ることにしました。
京东では定価で販売 & 日本に送ってくれる
かたや京东のOneplus公式ショップでは、ちゃんとOneplus 11は定価で販売されていました (正確に言えば予約を受け付けていた)。直接日本の住所に配送してくれる上に、更に予約特典としてOPPO Enco Air2 (日本未発売のワイヤレスイヤホン、199人民元) もついています。ちなみに予約期間終了後、販売初日(2023/1/9)時点では、OPPO O-Fresh (有線イヤホン、79人民元) に変更されています。期間を見ると、1/10以降は特典が更に別の商品になる、あるいは特典が消滅するかもしれませんので、あらかじめご了承ください。
京东で物品を購入したという経験談 / ナレッジは検索すればたくさん出てきますし、スマホを購入した人の話も見かけました。これならなんとかなりそうだということで、今回は面白半分 & 勉強半分で、京东での購入に挑戦してみることにしました。
スマホでのアカウント登録
京东はPC向けのWebサイトもあります。Googleで検索すると普通に出てくるのですが、何かをしようとするとすぐにGoogle Playストアの京东アプリのQRコードが出てきます。かつてはWebからユーザ登録できたようですが、少なくとも現時点では中国の電話番号がないと認証ができないので、素直にアプリをダウンロードしてそこから登録します。
登録はとても簡単なので手順は割愛します (画面キャプチャも撮っていない)。ユーザ名は自動生成、電話番号を申請してその番号に飛んでくるSMSの番号をアプリに入れればそれで登録完了です。ユーザ名は自動的に設定されます。
配送先住所の登録
注文をする前に住所の登録をしておいた方がいいでしょう。アプリの下に並んでいるアイコンから 我的 – 右上にある歯車 – 地址管理 (住所管理) – 下にある新建收貨地址 (新しい住所の登録) と進んで登録します。以下は管理人の登録後の状況ですので参考にしてください。
上から順番にそれぞれ以下を入力します。全ての入力が完了したら、”保存” をタップします。
- 収货人 : 荷受人、氏名 (ローマ字表記)
- 手机号码 : 携帯番号、自分の携帯の番号 (先頭のゼロを除いた10桁の番号)
- 所在地区 : 市町村までの住所、かなり細かいところまでドロップダウンで指定できる
- 详细地址 : 所在地区より先の地番など
- 电子邮箱 : メールアドレス
- 邮编 : 郵便番号 (ハイフンなし)
- 备选电话 : 予備の電話番号、記入不要 (未記入時に見える “选填” は”オプション”)
- 标签 : ラベル、自宅住所なら “家” にしておく
- 设置默认地址 : デフォルトの住所
商品の選択
(画面キャプチャは事後に取得したものなので若干食い違いはあると思いますので、あらかじめご了承ください) アプリのトップに移動して (右下の”首頁”)、目指す商品名を上の検索ボックスに入れます。ちなみにOneplusは中国語で書くと “一加” なので (そのまんまですね)、Oneplus 11の場合は”一加 11″ と入れます (“oneplus 11″でも出てきます)。
検索結果が出てきますが、上に並んでいる “京东物流” (JD直営の物流会社が配送する) と “配送全球” (世界中どこでも配送) をチェックします。もちろん、この条件を満たさない店舗から購入することも不可能ではありませんが、少なくとも初心者はこの2つを満たす店舗で購入するのが安全でしょう。ちなみに今回の場合、この条件で絞った時点で、店舗は “一加手机京东自营官方旗舰点” (OneplusスマートフォンJD自営公式旗艦店) だけになりました。
上記の検索結果は16GB版ですが (どうやら16GB / 256GBが一番人気のようで、これが最上部に出る)、12GB版もすぐ下にあるはずです。それをタップすると以下のような画面になります。アプリの画面なのでGoogle翻訳などに頼れないのが辛いところですが、頑張って翻訳をつけてみました。興味がある方は画像をクリックして拡大してご確認ください。
商品画面とその解説 (左→右)
上記は、注文後に当該商品画面を開いているので、普通に商品を閲覧した時は少し異なると思います。送至の部分に実際の配送状況が差し込まれていますが (注文情報に基づくと思われる日付が入っているので)、それ以外は基本 “その時点での” 商品の画面なので気をつけましょう。
たとえば、管理人が予約をした時点では特典としてOPPO Enco Airがついていたのですが、ここでは画面を開いた時点での購入特典 (OPPO O-Fresh) が表示されています。また、前述の通り送至配送状況が差し込まれている一方で、沄费の部分は商品情報の一部なので、自分が選択した配送方法でないものが表示されています (管理人は共同配送ではなく直接配送 = “官方直邮”を指定)。
商品の注文 (予約)
Oneplus 11は、2023/1/4に公式に発表され、同日から予約が始まりました。管理人は予約が開始された当日の23:42に注文したのですが、この時点では予約注文のみでした。予約注文の場合、手付金として100元をまず支払い、指定の日付 (今回の場合は 1/9 11:00) にあらためて残額を決済しています。
手付金のみを支払っている間は、いつでもキャンセルが可能なようでした。実は管理人も最初は16GBモデルで予約したのですが、よく考えてみたらほとんどマルチタスクはしないため (せいぜいChrome複数タブ + アプリ2〜3個程度)、どう考えても16GBはオーバースペックだと思って12GBモデルに変更しています。
ちなみに、Oneplus 11の購入特典の一つとして、”京东-安卓手机30天试用” というサービスがついています。これは京东の独自の延長保証サービスのお試し版で、期間は30日間しかないのに499元もする高価なサービス…に見えますが、この価格は1年間のフルスペックサービスの価格です (紛らわしい)。本サービスは配送先が日本の場合適用できないため、注文途中でアラートが出ます。削除しない限り先に進めないので、注意してください。
支払い方法
支払手段はいろいろありますが、普通の日本の人はクレジットカードを選択すると思います。MasterCardだと特典が乗る場合があるなんて話もあるようですが、管理人は為替手数料が非常に安価とされているSony Bank WALLETのデビットカードを持っていたので、これで決済を行いました (後述しますがこれは失敗でした)。なお、京东は決済手段にかかわらず決済通貨は人民元のみなので、注意しましょう。
ちなみに、このカードは審査が厳密で決済NGが出やすいという情報もありますが、自分の場合はメールでのワンタイムパスワードが設定してあって、普通に予約 (2千円程度) ・本支払い (7.9万円程度) 共に決済が通りました。Sony Bank WALLETはデビットカードなので、事前に口座に引き落とし金額を日本円で準備しておく必要があります。以下が今回の支払額です。
決済金額 (人民元) | 海外取引経費 | 為替レート | 決済金額 (日本円) | |
---|---|---|---|---|
予約時 | CNY 100.00 | ¥34 (1.79%) | 1CNY = ¥19.06 | ¥1,940 |
本決済時 | CNY 4,028.00 | ¥1,417 (1.79%) | 1CNY = ¥19.65 | ¥79,164 |
Oneplus 11 = 日本円で7.6万円から!という情報が出回っているのですごく割高に見えるかもしれませんが、計算してみると¥76,000 ÷ CNY3,999 (最下位モデル定価) ≒ ¥19なので、CNY1 = ¥19だったらこの数字は事実ということになります。実際、発表当日 (2023/1/4) の為替レートは18.9円くらいでスタート、午後に入った頃に¥19をつけるくらいのレートでしたし、実際にこの日に支払った手付金のVISAカード設定レートは、1CNY = ¥19.06でした。
しかし、発表後の数日で急速に円安が進みました、京东での本決済の解禁時間 (2023/1/9 11:00) には、予約時点よりも2%も高い19.38をつけており、本稿執筆時点では19.5円を上回る勢いです。VISAの交換レートは更に高くなっており (変動が大きいので安全マージンを見ているのでしょう)、予約時点よりも3%以上円安になっていることがわかります (19.06 → 19.65)。ちなみにVISAの交換レートはここで公開されています (Bank Fee = 海外取引経費を0%に設定して計算するとわかる)。
現実的に考えると、日本から普通にクレジットカードで決済したら、カード会社が設定する不利な為替レート + 海外取引経費がかかるので、上記くらいの価格 (8万円強) になってもおかしくありません。
Sony Bank WALLETは京东で使うべきではなかった
正確に言えば、”人民元しか使えない” 京东で使うべきではなかったということになります。Sony Bank WALLETの強みは、Sony Bankで開設している外貨口座の通貨で決済を行った時に、海外取引経費がかからないという点にあります。Sony Bankが対応している外貨口座に人民元は含まれていないのですが、対応外の通貨でデビットカードで決済した場合、為替関連の手数料は普通のクレジットカードとなんら変わらないのです (VISAの定める為替レート + 海外取引経費 1.79%)。ちなみにAliExpressはUDS決済で利用しているので、全く気がつきませんでした。
Sony Bank WALLETを利用すると0.5%のポイントがつきますが、たとえばセゾンカードなら海外利用は2%のポイントがつくので、こちらを利用した方が良かったということになります。管理人はこれだけ高額のものを海外から購入するのは年に1回あるかないか程度なので、外貨決済専用のサービス (Revolut, WISEなど) を利用しようとは思いませんが、頻繁に人民元で決済する方は、作っておいた方がいいかもしれません。
配送はこれから
本稿執筆時点 (本決済の夜) で、まだ発送は始まっていません。発送、および個人輸入に関わる税金 (概ね商品の6%程度) の支払いについては、また別稿を起こそうと思っています。