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第一話 「ブルーマンデー」

以下の考察には、第一話以降の内容を前提としたネタバレ的要素が含まれています
(なるべく控え目にするよう心掛けてはいますが)
楽しみを取っておきたい方は読まないか、読んだらすぐに忘れるようにしてください(^^;

第一話は、ベルフォレストのレントンの学校生活から始まります。
何気ない場面の中に、後から考えてみると重要な発言が多数….

まずは、学校の授業の場面で、サマーオブラブについて語られています。
全体を通じても、サマーオブラブについて解説しているのはこの部分のみだったはず。

(学校の先生)…この際に引き起こされた、空に満ちたトランサパランス・ライト・パーティクル、すなわちトラパーの大量発生によるコンパクドライブの暴走、およびその物理的被害による世界の混乱、それが世に言うサマーオブラブであります。

トラパーの正式名称がこんなに長いというのは、見返してみて初めて気がつきました。
サマーオブラブでトラパーが大量発生した、それによりコンパクドライブが暴走したということだけ覚えておけばいいのでしょう。

続いて英雄である父、アドロック・サーストンの息子として紹介されたレントン、同級生とやりあった後に最悪な気分で屋上に向かいます。あこがれのゲッコーステートのリーダーであるホランドの噂話をする女子生徒から少し離れたところで、コンパクドライブを見ながら姉ダイアンとの別れをしばし回想。

(ダイアン) 覚えておいてレントン、信じていればきっとまた会える。
(レントン) 本当に?
(ダイアン) 本当に。本当に信じることができたら、信じる力は現実になるから。そしたらレントンはきっと空も飛べるし、大事な人も助けられるし、それに私にもいつでも会えるわ。だから、私を信じて…

これって、とっても重要なことを言っていますよね….
未来予知能力があるとしか思えない発言です。結局、本当に空も飛ぶし、本当に大事な人も助けるし、本当にダイアンにも逢うわけですから…

余談ですが、このダイアンという名前を英語で書くと”Dian”になりますが、これは詩などで利用する表現で本来の表記は”Diana”です。カタカナで書くとディアーナ、ローマ神話における月の女神の名前です。ギリシャ神話ではアルテミスに相当します。ダイアン = 月の女神で、一時期恋仲にあったホランドがゲッコー(月光)ステートのリーダ….ベタかもしれませんが、ダイアンは奇跡的に生き延びるゲッコーステートを影から見守る女神だったのかしれませんね。

祖父アクセルと学校の先生とで進路相談をした後、自宅に帰るとコンパクドライブが光ります。その中に ”EUREKA”の文字が….

Eureka_1a

すでに何度もこの画面が出ているようで、

(レントン) 何だよ…またエウレカか…今月はこれで3回目…

なんて言っています。どうやらレントンのコンパクドライブにのみこの画面が出るようですが、なぜ出るのかは結局わからずじまいです。

コンパクドライブ自体は物語中の世界では珍しいものではないようです。後でレントンが”人とマシンを繋ぐ媒介であるもの。コンパクドライブがないと機械を動かせない”と言っていますが、単純に機械の制御を行うだけの装置ではなく、トラパーに干渉する機能も持っているようです。むしろ、コンパクドライブを利用してトラパーに干渉することで、様々な機械を動かしているといってもいいのかもしれません。サマーオブラブの時にコンパクドライブが暴走したのは、通常ではありえないほどの高濃度のトラパーが発生することにより、それがコンパクドライブ経由で逆に機械に影響を及ぼしたのだと思われます。

しかし、もしそうだとすると、トラパーがなくならない限り事実上無尽蔵にエネルギーを取り出せるわけで、これはものすごいテクノロジーです。人々の生活の様子から見ると明らかにオーバーテクノロジーで、誰かが開発したとは到底考えられません。ということは、最初はオーパーツとして発掘されて、そのオリジナルのコンパクドライブを研究・複製することで、大量生産に成功したのではないかと思われます。

個人的には、レントンが持っているこのコンパクドライブこそが、オリジナルのコンパクドライブなのではないのかなぁと思っています。
順番が前後しまくりますが、後で登場するアミタドライブについて、アクセルはそれを”(アドロックが)見つけた”と言っています。ニルヴァーシュとは別に発見された可能性もありますが、それがニルヴァーシュのためのものであることをアクセルがアドロックから聞いていたことから考えると、ニルヴァーシュとエウレカ、そしてアミタドライブは同時に発見されたと考えるのが自然だと思います。しかし、アミタドライブをニルヴァーシュに装備するには、両者を繋ぐコンパクドライブが絶対に必要になります。

サマーオブラブが発生した時、アドロックはエウレカとともにニルヴァーシュに搭乗しており、コンパクドライブ(とアミタドライブ)を引き抜くことでサマーオブラブを止めた描写がずっと後に出てきます。このとき装着されていたコンパクドライブこそがニルヴァーシュとともに発掘されたコンパクドライブであり、アドロックの遺品としてダイアンの手に渡り、それがレントンの手に渡ったのではないでしょうか(ダイアンがコンパクドライブを持っている描写はありませんが、サマーオブラブの年にレントンが生まれているので、ダイアンを経由したと考えるのが自然)。そしてもう一つの遺品であったアミタドライブが、アドロックの父アクセルに遺品として渡ったと…

まとめると、ニルヴァーシュとエウレカ、レントンが持っているコンパクドライブとアミタドライブとはすべて同時に発掘・発見されたものの、サマーオブラブを契機にバラバラになった、そしてレントンに近づきつつあるニルヴァーシュとエウレカとが、(おそらくは無意識の内に)その対となるコンパクドライブに自らの接近を知らせるメッセージを送っていたのではないのか…と思うのです。

もっとも、時代的に考えればコンパクドライブを体内に持っていたサクヤの方がニルヴァーシュとエウレカよりも遥か前にこの世に現れていますが、寺院の奥底に匿われていてコンパクドライブの存在がごく一部の人が知るに過ぎなかった、コンパクドライブがサクヤの体内にしかなかった、仕組みを解析するには技術が足りなかったなどの理由で、世に広まらなかったのでは考えられます。この辺は見落としている場面もあるかもしれないので、そのうちこの部分は書き変わることになるかもしれません。

脱線しすぎたので、先に進みます。
アクセルと少しやり取りがあった後、ニルヴァーシュが修理工場に飛び込んできます。ここでアクセルがこんな発言をしています。

(アクセル) ニルヴァーシュtypeZEROだ。
(レントン) 知っているの?
( アクセル) ああ、これが史上最古のLFOだ。まさか本物を見る破目になるとはな….

かなり後でアクセルとニルヴァーシュとの接点が明らかになりますが、この時点ですでに伏線があったんですね。
しかも、本物は見たことがないけれどもニルヴァーシュについてはよく知っている、と言わんばかりの発言です。レントンは華麗にスルーしていましたが…

そしてエウレカの初登場。

Eureka_1b

なんだか人間らしさが欠けている雰囲気がよく出ていると思います。
レントンの方を見ているようで焦点が合っていないというか、よくこの雰囲気を出せるなぁと感心します。ついでにもう一枚。

Eureka_1c

騒動がひと段落したところで、アクセルが引き出しの中からおもむろにアミタドライブを取りだします。

Eureka_1d

この場面は一瞬なので、改めてみてようやく気がつきました。箱に明らかに”阿弥陀”と書いてありますよね。アミタドライブ = 阿弥陀ドライブであるというのはWebのそこかしこに出ていましたが、こういうことだったのですね。納得。コンパクドライブ = 魂魄ドライブも、最初は”コンパクトドライブ”だと思っていましたが、どこかでLFOの内部にこの阿弥陀と同じ字体で書かれた”魂魄”の文字を発見して、納得したのを思い出しました。

これを取りだすときのセリフが、先に出してしまいましたが

(アクセル) まったく….お前がこんなもんを見つけさえしなけりゃ…

ということで、アミタドライブが誰かが作ったのではなく発見されたこと、発見者はアドロックであることが分かります。
しかしアクセルの手、いかにも職人の手ですね….

場面が変わって一人ニルヴァーシュを眺めるレントン、こんな発言をします。

(レントン) これが…これがニルヴァーシュかぁ…世界で初めて発見された幻の機体、すべてのLFOの基本となった伝説のマシン…ゆえにtypeZERO。オリジナルの中のオリジナル、ということは…俺頭いい!オリジナルのLFOなら、きっとオリジナルのコンパクドライブがついているはずだよなぁ。そしたら、LFO用のオリジナルデータが書き込まれてて…

私には、これがオリジナルのコンパクドライブが実はレントンが持つコンパクドライブであることを示唆しているように思えてなりません。ここでエウレカ登場。

(レントン) このLFO、コンパクドライブがついていないんだけれども…ソケットしかないんですけど…
(エウレカ) あぁ、それ、最初からついてなかったし、意味ないから要らないよ。
(レントン) えぇっと、えぇっと、あのね、LFOを動かすには、人とマシンを繋ぐ媒介であるコンパクドライブっていうものが必要なんだよ。それなしには、人は機械を動かせないんだ。分かっているよね?

なんだか最初からついていなかったと言っていますが…
まぁ、エウレカであればコンパクドライブなしでニルヴァーシュを動かせるわけですし、エウレカが搭乗している限りは不要だったのでしょう。もっとも、少なくともサマーオブラブの時はついていたわけですが。

(レントン) 俺くらいのメカニックになると、機械にも心があるってわかるんですよ!
(エウレカ) 何言っているの…そんなの当たり前じゃない。じゃ、火炎放射機借りていくね。
(レントン) 姉さん、すごいです。俺の言うことを変に思わない、理想の女の子です!

これって、何気に重要だと思います。
レントンは過去に同じような発言をして変に思われたことがあるということになりますが、これはレントンが機械というより人間ではないものと心を通わせる特別な力を持っているということを意味しているのだと思います。最終的にレントンとエウレカとは心を通わせることになるわけですが、もともとその資質を持っていたということですね。そりゃあ理想の女の子だと思うはずです。

そして火炎放射機を手にしたエウレカが自分の部屋の残骸を焼き払っているところに駆け付けたレントン、妙に礼儀正しく意図を聞きます。

(レントン) 何をなさっているんで?
(エウレカ) 弔い。
(レントン) とむらい?いやぁ、誰も死んでいないですし。つぅかちょっと待って!まだ使えるものが…熱っちぃー、俺のクリエがぁ~弔われちまう~

ニルヴァーシュと話すことができるエウレカならではの答えですよね。
レントンは理解できないというようなリアクションをしていますが、物に魂が宿るというのは、ある意味日本人的な発想ですよね。
エウレカセブンは北米でも放映されて好評を博したそうですが、この発想って理解してもらえるのでしょうか?

なにはともあれ、ここでエウレカが初めての笑顔。後でわかりますが、本当に初めて笑ったようです。

Eureka_1e

これまたぎこちない笑顔…不自然さがうまく出ていますね。
これを隠れて見ていたゲッコーステート専属カメラマンであるストナーが一言、

(ストナー) おぃおぃ、笑ってるよ…

ついでにホランドとマシューも併せて覗き見…
ここで、ゲッコーステートがベルフォレストに来た理由が、不調のニルヴァーシュをアクセルに見てもらうことにあることがマシューの口から語られます。
その後、ニルヴァーシュのコックピットでコンパクドライブを外すかどうかを話し合う二人。

(エウレカ) …それに、知らないものは信じられないから。
(レントン) 信じられないって…そんな…
(エウレカ) それに、信じたからといって、どうにかなるわけじゃないじゃない…信じすぎちゃったことで、不幸になることもある。信じることが、辛いことだってあるんだよ…

…重い言葉です。軍から脱走する前のことを言っているのでしょうか。信じることを強調するダイアンとは対照的です。
第一話のテーマは”信じること”だと私は思っていますが、この時点ではエウレカはそれを真っ向から否定しています。

アクセルがアミタドライブを携えて現れ、それを持ってエウレカに立ち去るように促したところで、エウレカがミサイルが接近していることに気がつきます。
でも、どうやって気がついたのでしょうか?ニルヴァーシュを直接動かすことができるということは、エウレカ自身がコンパクドライブ相当の能力、つまりトラパーに干渉する能力を持っているということになります。この世界の大気はトラパーで満たされているようなので、トラパーの震えか何かを感じたということにしておきましょう。

ミサイルが打ち込まれる直前にニルヴァーシュで脱出する3人、そしてアクセルが振り落とされ、それに駆け寄るレントンに申し訳なさそうな素振りを見せてから、飛び去ります。
気がついたアクセルは、渡せなかったアミタドライブをレントンに託します。

Eureka_1f

(アクセル) レントン…あの娘っ子にこれを届けてやれ。このコンパクドライブの拡張パーツ、アミタドライブを。
(レントン) アミタドライブ?
(アクセル) そうだ、これを載せれば悟りは開かれ、あのLFOは真に目覚める。そうお前の親父は言っとった。
(レントン) 父さんが?
(アクセル) 行け!レントン!こいつを使って、みんな消えてもらってしまえ!

どうやらアクセルは、アミタドライブがニルヴァーシュに装着されると悟りが開かれること、それがとてつもない何かを引き起こすことを知っていたようです。
アミタドライブをポケットに入れて、バイクで疾走するレントン。

Eureka_1g

(レントン) 別に俺は、爺っちゃんに言われたからこんな無茶なことをしようと思った訳じゃないんだ、姉さん。
ただ俺は、さっき言えなかったことをあの娘に伝えなきゃいけないって思っただけなんだ。
あの時、姉さんが言っていたこと、そして、
俺が今信じていることを。
だから、いくぞレントン、いくぞ俺!俺はあの娘の所へ飛んでいく!

ここで次回へ…ですが、やはりここでも”信じる”という言葉が出てきています。
さっき言えなかったこと = あの時姉さんが言っていたこと & 自分がを信じていたのか、ということですが、これについては次回で語られます。

調子に乗って長くなりすぎてしまいました。
こんなペースでやっていたら、いつまでたっても終わらないですね…
でも色々考えるのは楽しいです…

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